ホームページ制作を検討するときは、費用と期間に加え、原稿や画像を誰が用意し、誰が確認し、公開後に更新するかを決める必要があります。この記事ではPLai MEDIAを題材に、AIを使う制作工程と確認方法を説明します。

PLai MEDIAでは、AIを使って原稿、画像、ページの実装を進めています。公開する内容や画面を確認し、フィードバックを反映します。制作物の存在と、効果の計測結果は分けて紹介します。

この記事では、その制作の裏側を、従来のHP制作フローとの比較、実際の作業の流れ、品質担保の仕組みまで全公開します。

種明かし:このサイト自体がAI社員の制作実例です

このサイトの制作は、資料をそろえ、AIに制作を依頼し、成果物を確認して修正する工程で進めています。使うツールの数より、入力と完成条件、確認の役割を共有することが再現の条件です。

なぜ「種明かし」から始めるのか

HP制作をAIに任せるという話をすると、多くの方が「本当にそんなことができるのか」と半信半疑になります。抽象的な説明を重ねるよりも、いま目の前にある具体的な実例を見ていただくほうが早いと考え、このサイト自体を実例として公開することにしました。読み進めながら、実際にこのサイトのデザインや文章を見比べていただくこともできます。

なぜ「AIツールを使った制作」ではなく「AI社員が作る」なのか

近年、AIで画像やコードを生成するツール自体は珍しくなくなりました。ただし、それらのツールを人間が都度操作して組み立てるのと、役割とナレッジを持った「AI社員」がプロジェクトを一貫して担当するのとでは、任せられる範囲がまったく異なります。

今回のサイト制作では、参考サイトの分析・構造設計・画像生成・記事執筆のそれぞれを、担当領域を持つAI社員が横断的に進めました。ツールを使うたびに人間が指示を組み立て直す必要がなく、一連の制作プロセスとして完結している点が、単なるAIツール利用との違いです。資料作成全般を任せるという同じ考え方は営業資料の自動化にも共通しています。

従来のHP制作フロー——期間と費用の実態

制作会社へ依頼する場合もAIを使って内製する場合も、目的の整理、情報設計、デザイン、実装、内容の確認、公開後の運用が必要です。違うのは担当と工程のつなぎ方です。

この記事では同一要件の相見積もりや時間の比較試験を実施していないため、「通常は2〜3か月」「AIなら何倍速い」といった相場や倍率は示しません。ページ数、原稿と写真の準備、更新機能、修正回数、保守までそろえて比較します。

工程両方で必要な成果物
目的・構成読者、主な行動、ページ一覧
制作承認済み原稿、画像、実装済みページ
確認表示・操作・事実・リンクの確認記録
公開・運用公開対象、公開結果、更新担当、戻す手順

AI社員によるHP制作の実際の流れ

対して、AI社員による制作では、次のような流れで進みます。それぞれの工程は完全に独立しているわけではなく、前の工程で得た情報を次の工程がそのまま引き継ぐ形で進みます。

STEP1: 参考サイト・競合の構造分析

読者が情報を探す順番、見出し、リンク、画面幅による配置を調べます。検索順位の理由を見た目だけで特定することはできません。

STEP2: 情報設計・構造の移植

分析した構造をもとに、自社の情報に合わせた情報設計を組み立てます。参考サイトの表層的なデザインをそのまま真似るのではなく、構造の骨格を学び、中身は自社の実績・言葉に置き換えていきます。どのページにどの情報を置くか、ページ間をどうリンクさせるかという設計図が、このあとの全工程の土台になります。

STEP3: 画像・ビジュアルの生成

テーマに合う画像を用意し、ブランドの色と表記を確認します。生成後は文字、人物、図の関係、本文との整合を点検します。

STEP4: 記事・コンテンツの執筆

公式資料や公開してよい社内資料を根拠に執筆します。出典の存在だけでなく、数字・期間・測定条件まで本文と照合します。

STEP5: 検収・公開

機械で確認できるリンクや構造に加え、人が内容と見た目を確認します。自動検査の合格だけで事実や説明が正しいとは保証できません。

従来型 vs AI社員型——比較表

比較項目外部へ依頼するときAIを使って内製するとき
期間作業・確認・待ちの予定生成・検収・修正・公開の実測
費用契約範囲、追加修正、保守利用料と確認・保守の社内時間
修正依頼方法と対応範囲差分と検証結果を残して反映
引き継ぎ原稿・設定・権限・履歴を受け取る同じ情報を社内で保管し担当を決める

AIを使うだけで経緯が自動的に残るわけではありません。変更内容、採用理由、公開した版を保存して初めて次の担当者が引き継げます。

AI社員によるHP制作で人間(市岡)が実際にやったこと

人は制作の方向性とフィードバックに加え、事実の確認、操作の検収、公開範囲の判断を担います。技術的な検査をAIに依頼する場合も、結果と未確認事項を見て採用を判断します。

方向性の判断

どんなトーンのサイトにするか、どの参考サイトの構造を採用するか、どの実績を前面に出すか、といった方向性の決定は、すべて人間が行います。AI社員は選択肢を提示し整理することはできますが、「どちらを選ぶか」の最終判断は人間の役割です。

フィードバックとやり直しの指示

途中の表示や内容についてフィードバックを受け、修正と確認を繰り返します。記事改善でも長さだけでなく、入力例や完成例、資料の根拠を見直しています。

品質担保の仕組み——スクリーンショット検証と機械検収ゲート

AIが作ったものをそのまま公開するのではなく、品質を担保する仕組みを二重に用意しています。どれだけ制作の速度が上がっても、この工程を省略することはありません。

見た目の検証(スクリーンショット比較)

実際にブラウザでページを表示したスクリーンショットを撮影し、参考にしたデザインの意図とズレていないか、レイアウトが崩れていないかを目視で確認します。文字だけのチェックでは見つからない崩れも、この工程で発見できます。

中身の検証(機械検収ゲート)

記事の見出しID、リンクや画像の参照、目次、公開日と更新日、構造化データを自動検査します。文章量だけで合否を決めず、出典と主張の対応、具体例の正しさは別に読み直します。

検証項目何を確認するか
見た目レイアウト崩れ・デザインの一貫性・ブランドカラーの統一
文字数・構成目標文字数・見出しの数・表の有無
内部リンクリンク切れの有無・アンカーテキストの適切さ
事実確認承認済みの実績数値以外を使っていないか

実際にかかった制作期間の感覚

同じ条件の外注制作と比べた作業時間の記録は提示していないため、時間短縮率は算出できません。生成時間に加え、資料の確認、フィードバック、修正、公開後の確認を測る必要があります。

次の案件で比較するならページ数と要件を固定し、制作作業、人の確認、修正、待ち時間を分けます。生成時間だけを制作期間にしないことが大切です。

制作の前後で変わったこと

成果物を見て修正する工程を回す

ページを表示し、配置や文章を確認して直します。採用した変更を記録すると、同じ指摘が再発したときに追跡できます。

判断に必要な証拠をそろえる

方向性に加えて事実、リンク、操作、公開範囲を確認します。AIの完了報告と公開後の表示確認を分け、確認の抜けを減らします。

AIだけでは決められなかったこと

制作を通じて改めて分かったのは、AIが苦手なのは「作る」ことではなく「決める」ことだという点です。どの実績を一番に出すか、どんな読者に向けたトーンにするか、といった意思決定は、最後まで人間の役割として残りました。この線引きは、AI社員導入全般に共通する考え方でもあります。導入時によくあるつまずきはAI社員導入の失敗パターン7選と回避策でも解説しています。

どんな会社ならこのAI社員によるホームページ作成を再現できるか

この作り方がどんな会社にも即座に当てはまるわけではありません。再現しやすい会社の特徴を整理します。

①自社の実績・強みが明確な会社。参考サイトの構造を借りても、中身は自社の実績で埋める必要があるため、語れる実績がはっきりしているほど進めやすくなります。実績が曖昧な会社ほど、この工程に時間がかかる傾向があります。逆に言えば、実績の言語化さえ済ませておけば、その後の工程は驚くほどスムーズに進みます。

②方向性の判断を素早くできる人がいる会社。AI社員は選択肢を作れますが、決めるのは人間です。判断の担当者が明確な会社ほどスピードが出ます。逆に、決裁者が不在で判断が滞ると、どれだけAI社員が速く成果物を出しても、公開までの時間は延びてしまいます。複数人の合意形成に時間がかかる組織ほど、この点がボトルネックになりやすい点は留意してください。

③公開する範囲を決めて継続的に改善できる会社。事実の正確さ、必要な操作、読める表示を公開前に確認します。後から増やす内容と公開前に直す不具合を分けます。

このサイトの裏にある数字——PLaiの実績

このサイトは、PLaiがAIを使って原稿・画像・実装・検証を進めている制作例です。公開ページは制作物の確認には使えますが、それだけで人員換算や生産性の倍率は証明できません。

比較にはページ数、対象期間、確認と手直しを含めた担当者の時間をそろえます。役割数やSNSの規模をサイト制作の効果へ換算しないようにしています。

発注前チェックリスト──自社でやるか、構築ごと任せるか

内製と委託を比べるときは、社内で実装・検収をどこまで担えるか、どの工程を委託するかを整理します。どちらの場合も、自社の事実と公開する内容を確認する担当者が必要です。

確認項目自社で構築する型構築ごと任せる型
社内にAIツールを毎日触る人がいるか必須(最低1人)社内の確認・運用担当は必要。実装を委託する範囲を決める
公開までの期間学習・検収を含めた計画を作る同じ要件で納期と確認期間を照合する
費用の中心ツール利用料+担当者の時間構築費用(従来のHP制作費と比較する)
公開後の更新更新手順と検収の担当を整える運用設計次第(更新体制まで含めて確認)
向いている会社発信量が多く内製化したい会社本業に集中しつつ早く形にしたい会社

自社型で始める場合の最初の教材はClaude Code使いこなし教科書と非エンジニア向け入門です。任せる型を検討する場合は、どこまでがAIでどこからが人間かをAI社員構築代行のページで確認してから相談すると話が早く進みます。

参照: Claude Code公式ドキュメント:概要

実務で試すときに確認したいこと

サイト制作で残す検証の証拠。要件を決める → 画面を作る → 端末で確認 → 公開後も確認の観点を整理します。

サイトの品質は、HTMLが生成されたことだけでは判断できません。PCとスマートフォンで文字・画像・表・目次を確認し、リンクや展開ボタンも実際に操作します。公開するファイルを限定し、公開後に目的の画面と変更内容を照合することで、制作物と読者が見るページの食い違いを防ぎます。

自社に置き換えて整理する依頼文
この記事の「サイト制作で残す検証の証拠」を、自社の業務[業務名]に置き換えて検討します。
前提:[現在の手順・使ってよい資料・確認担当]
確認したいこと:ローカルの完成画面と、公開後のページを同じ条件で確認しましたか?
上の資料で分かること、不明なこと、最初に確認することを分けて整理してください。事実や実績を作らず、提案には理由を添えてください。外部送信や設定変更は行わず、検討用の案を出してください。

記事1本を公開するための具体的な検収表

原稿・画像・表を含むページなら、同じURLで次を確かめます。スクリーンショットと操作結果を組み合わせます。

対象試すこと合格する状態
記事タイトル、日付、見出し、出典原稿と一致し、目的資料を開ける
スマホ狭い幅で画像と表を確認本文がはみ出さず、表を読める
目次追加した節を選ぶ該当見出しへ移動できる
特典・相談表示と遷移先を確認案内した特典・相談先と一致する
公開後本番URLを読み直す確認した原稿・画像が反映される

修正前のページと公開するファイル一覧を保存し、変更対象以外を置き換えないようにします。公開成功の応答だけで終えず、本番を読者と同じ入口から確認するところまで制作に含めます。

よくある質問

Q. HP制作をすべてAIに任せると、他社と似たようなデザインになりませんか?

A.参考サイトから学ぶのは構造や情報設計の骨格であり、中身の実績・言葉・画像はすべて自社のものに置き換えます。むしろ、語れる実績や一次情報が明確であるほど、他社と似ない個性の強いサイトになります。構造という「型」を借りることと、中身を丸ごとコピーすることはまったく別の行為です。

Q. 更新や追加記事もAI社員に任せ続けられますか?

A.任せられます。今回のサイトも、公開後にブログ記事を継続的に追加していく前提で作られており、この記事自体もその追加分の一つです。同じ体制のまま、追加のたびに個別発注をし直す必要がなく、公開のペースを自社の都合でコントロールできる点も従来との違いです。

Q. この作り方に、専門的なITの知識は必要ですか?

事業の内容を説明する力に加え、実装、公開環境、問い合わせなどの動作を確認できる担当が必要です。自分で判断できない部分は技術担当者と確認範囲を分けます。

Q. どのくらいの規模の会社まで、この作り方は当てはまりますか?

A.規模の大小よりも、方向性を判断できる担当者が社内にいるかどうかが重要です。実際、このサイトを制作したPLaiも実務メンバーは代表一人であり、規模が小さいことは制約にはなりませんでした。大企業であっても、判断のフローが複雑になりすぎないよう、権限を持つ担当者を絞ることをおすすめします。

まとめ: このサイト自体が「AI社員にどこまで任せられるか」の答え

このPLai MEDIAはAIを使って原稿・画像・実装を制作しているサイトです。方向性に加えて、事実確認、表示と操作の検収、公開範囲の決定が必要です。公開された制作物と、効果の計測結果は区別してご覧ください。

自社のHP制作・リニューアルを検討している場合は、まず自社の実績・強みが言葉で説明できる状態にあるかを確認してみてください。制作会社を選ぶかAI社員に任せるかを迷う前に、「何を伝えたいサイトにするか」を言語化しておくことが、どちらの方法を選んでも最初の一歩になります。AI社員がどのように業務を担っているかの全体像はAI社員とは何か・作り方の完全ガイドから、構築そのものを相談したい場合はAI社員構築代行もご検討ください。

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御社の仕事を伺い、AIに任せる業務と
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株式会社PLai 代表取締役 市岡直人
株式会社PLai 代表取締役市岡 直人いち
記事を読む、その先へ。
次は、御社の話を聞かせてください。

参考資料・出典

製品の機能・仕様や外部の発表は、以下の資料を参照しています。PLaiの運用例・実績と、公式の説明を分けてご覧ください。