Claude Codeのスラッシュコマンドは、入力欄の先頭に/を打って呼び出す操作の入口です。会話を新しく始める/clear、会話を要約して空きを作る/compact、モデルを切り替える/model、変更を確かめる/diffなど、Claude Codeの中でよく使う操作がそろっています。まず/だけを打つと、今使えるコマンドの一覧が出ます。決まった手順は、自分のコマンドとして作ることもできます。

この記事は、Anthropicの公式ドキュメント(コマンド一覧、スキル、対話モード、エラー、MCP、チェックポイントのページ)と公式の変更履歴を2026年10月24日に確認して書いています。編集部はClaude Codeの中でコマンドを順に実行して動きを確かめる実測は行っていません。公式ドキュメントのページには、コマンドの画面を写した画像や動画がないため、記事内の画像は表紙だけです。

公式の変更履歴で確かめた時点の最新版はv2.1.309です。コマンドは版ごとに増えたり名前が変わったりするため、手元の版では/helpや/の一覧で確かめてください。

Claude Codeのスラッシュコマンドとは:/で呼び出す操作の入口

公式ドキュメントのコマンド一覧のページは、コマンドを「セッションの中からClaude Codeを操作するもの」と説明しています。ここでいうセッションは、Claude Codeを起動してから終えるまでのひと続きのやり取りのことです。モデルの切り替え、権限の管理、会話の整理、決まった作業の実行などを、短い入力で呼び出せます。

コマンドとして扱われるのは、メッセージの先頭に書いた時だけです。コマンド名のあとに続けて書いた文字は、そのコマンドへの追加の指示(引数)になります。

/の一覧には、性質の違うものが一緒に並んでいます。

種類中身例
組み込みコマンドClaude Codeに作り込まれた、決まった動きをする操作/clear、/model、/diff
同梱スキルClaude Codeに最初から入っている、Claudeへの詳しい指示書。Claudeが道具を使って作業を進める/code-review、/doctor、/loop
自分やチームのスキル・コマンド自分で作った指示書。プラグインやMCPサーバー(外部のサービスとつなぐ仕組み)が足すコマンドもここに並ぶ/deploy、/プラグイン名:スキル名

すべてのコマンドが、すべての人に出るわけではありません。使える環境、契約しているプラン、ログインの方法によって、一覧に出るコマンドは変わります。公式の例では、/desktopはmacOSとx64版(IntelやAMDのCPU向け)のWindowsで、Claudeの有料プランにログインしている時だけ出て、/upgradeはEnterpriseプランでは出ません。

スラッシュコマンドの使い方:一覧の出し方と引数

/を打って一覧を出し、文字で絞り込む

入力欄の先頭で/を打つと、今のセッションで使えるコマンドの一覧が出ます。続けて文字を打てば、一覧は絞り込まれていきます。打った文字がコマンド名の頭や、名前の中の単語の頭と合うと、いちばん上の候補が強調されます。この状態でEnterを押せば、その候補が実行される仕組みです。

区切りの-は打たなくても合います。たとえば/adddirと打つと/add-dirが強調され、/newと打つと、別名が/newの/clearが強調されます(この強調のしかたはv2.1.236以降)。打ち間違えて何も強調されていない時は、Tabキーか矢印キーで近い候補を選びます。候補を選ばずにEnterを押すと、打った文字がそのまま送られ、「Unknown command」(そのコマンドはない)と表示されます(v2.1.236より前は、近い候補がそのまま実行されていました)。

コマンドのあとに引数を書く

公式の一覧では、<arg>は必ず書く引数、[arg]は書かなくてもよい引数を表しています。コマンド名のあとに半角スペースを空けて書きます。

/compact 決めた方針と、残っているエラーの原因は残して
/plan ログイン画面の不具合を直す
/config theme=dark

1行目は、要約で何を残すかを指示しています。2行目を送ると、計画を立てるモード(プランモード)に入り、すぐにその作業に取りかかります。3行目を送ると、設定の画面を開かずに、見た目のテーマだけが変わります。

Claudeの返答中に送ったコマンドは後で動く

Claudeが返答している途中にコマンドを送ると、Claude Codeはそのコマンドを預かり、今の返答が終わってから実行します。ただし、/status(状態の表示)、/tasks(裏で動いている作業の一覧)、/usage(使用量の表示)のように、返答を止めずにすぐ動くコマンドもあります。

文の途中で/を打っても、コマンド名の候補は出ます。しかし、Claude Codeがコマンドとして実行するのは、メッセージの先頭に書いた時だけです。「テストを走らせてから /deploy して」のように、文の途中に自作のコマンド名を記号を付けない独立した言葉として書くと、その場では実行されず、「Claudeがこの返答の中で使ってよい」という許可として扱われます。

よく使うスラッシュコマンド一覧:場面ごとに選ぶ

公式ドキュメントは、コマンドを作業の流れに沿って紹介しています。ここでは、その流れに沿って、使う機会の多いものを場面ごとに並べました。全部のコマンドは公式のコマンド一覧で確かめられます。

プロジェクトを始める時

コマンドできること
/initプロジェクトの案内書になるCLAUDE.mdのひな形を作る
/memoryCLAUDE.mdを編集する。Claudeが自分で残すメモ(自動メモリー)のオン・オフや中身の確認もできる
/mcpMCPサーバーの接続と認証を管理する
/permissionsツールの使い方を「確認なしで許可」「毎回確認」「拒否」のどれにするか、そのルールを見る・足す・消す

CLAUDE.mdの書き方はCLAUDE.mdの書き方の記事、権限のルールを書く設定ファイルはsettings.jsonの記事で解説しています。

作業の途中で

コマンドできること
/plan大きな変更の前に、プランモードに入る。説明を付けるとその作業から始める
/model使うモデルを切り替える。次から始める会話の初期値としても保存される
/effortClaudeがどれだけ深く考えるか(effort)を変える
/context会話の容量(コンテキスト)を何が使っているかを色分けで表示する
/compactここまでの会話を要約して、容量に空きを作る
/btw会話の記録に残さずに、ちょっとした質問をする
/goal終わりの条件を決め、条件を満たすまで(ほかの理由で解除されるまで)Claudeに作業を続けさせる

公式の対話モードのページによると、/btwの答えは、すでに会話にある内容だけから作られます。ファイルを読んだりコマンドを実行したりはしません。長い作業の任せ方は/goalの記事で紹介しています。

仕上げる前と、並行して進める時

コマンドできること
/diff手元のファイルの変更を確かめる。Claudeが加えた編集も含む
/code-review今の変更に誤りがないかを調べる。--fixを付けると見つけた点を直す。別名は/review
/security-review今のブランチの変更に、安全上の弱点がないかを調べる
/tasksこのセッションで裏で動いている作業の一覧を見る。終わったサブエージェント(Claudeが作業を任せる別の担当)も含む
/backgroundこのセッションを裏で動かし続け、ターミナルを空ける。別名は/bg

会話を切り替える時と、困った時

コマンドできること
/clear中身が空の新しい会話を始める。別名は/resetと/new
/resume前の会話を、IDか名前で、または一覧から選んで再開する。別名は/continue
/rewindコードと会話を、前の時点まで戻す。入力欄が空の時にEscを2回押しても開く
/status版、モデル、アカウント、接続の状態を見る
/usageこのセッションの料金、プランの使用上限、利用の記録を見る
/doctorインストールや設定の問題を調べて、直し方を示す。実際に直すのは、使う人が確認してから
/helpヘルプと、使えるコマンドを表示する

公式のチェックポイントのページによると、/rewindで戻せるのは、Claudeのファイル編集の道具で変えたファイルです。シェルのコマンドだけで変えたファイル、サブエージェント(裏で動く/code-review --fixを含む)が変えたファイル、Claude Codeの外で自分が変えたファイルは、多くの場合戻らないため、Gitなどでも元に戻せるようにしておきます。使用量が急に増えた時の調べ方は/usageの記事にまとめています。

間違えやすいスラッシュコマンドの違い

/clearと/compactの違い

/clearは、会話を空にして新しい作業を始めるコマンドです。プロジェクトのCLAUDE.mdのような記憶は残ります。前の会話は消えるわけではなく、/resumeで戻れます。/compactは、同じ会話を続けたまま、ここまでのやり取りを要約して容量に空きを作るコマンドです。別の作業に移る時は/clear、同じ作業を続けたい時は/compactと覚えると迷いません。使い分けの詳しい考え方はコンテキスト管理の記事、会話がどれくらいの量になったら自動で要約が始まるか、その決め方は自動コンパクトの記事で解説しています。

/branch・/fork・/subtaskの違い

どれも「今の会話をもとに、別の方向を試す」ためのコマンドですが、結果の受け取り方が違います。

コマンド何が起きるか元の会話
/branch今の会話をこの時点で枝分かれさせ、枝の方へ移るそのまま残り、/resumeで戻れる
/fork今の会話を写した新しいセッションを裏で動かすそのまま残り、自分は元の会話で作業を続けられる
/subtask会話を引き継いだサブエージェントに、裏で作業を任せる終わると結果がこの会話に戻ってくる

/configと/update-configの違い

/configは設定の画面を開き、テーマ、モデル、返答の書き方(出力スタイル)などを自分で選んで変えるコマンドです。/config model=sonnetのように、画面を開かずに変えることもできます。/update-configは同梱スキルです。「このコマンドは確認なしで実行させたい」「環境変数を足したい」のように、変えたい内容を文章で伝えます。すると、Claudeが該当するsettings.jsonを書き換えます。公式ドキュメントは、テーマやモデルのような項目は/configを使うよう案内しています。

/reviewは/code-review、/costは/usageの別名

同じ働きに複数の名前があるコマンドもあります。/reviewは/code-reviewの別名、/costと/statsは/usageの別名です(/statsは利用の記録のタブを開きます)。/settingsは/configの、/checkupは/doctorの別名です。古い記事で別々のコマンドとして紹介されていても、今の版ではどちらの名前で打っても同じ働きをします。

廃止・変更されたスラッシュコマンド

Claude Codeは更新が速いため、以前の記事に載っているコマンドが、今は使えなかったり働きが変わっていたりします。公式のコマンド一覧に書かれている主な変更は次のとおりです。

コマンド今の状態代わりの方法
/vimv2.1.92で廃止/configの「Editor mode」でVimの操作に切り替える
/pr-commentsv2.1.91で廃止プルリクエストのコメントを見たいとClaudeに直接頼む
/ultraplan廃止プランモード(/plan)を使う
/agentsv2.1.197までは管理画面が開いた。今はClaudeへの頼み方を表示するだけサブエージェントを作るようClaudeに頼むか、.claude/agents/か~/.claude/agents/を直接編集する
/reviewv2.1.223より前は、主にプルリクエストを番号で指定して、読み取りだけで確認する別のコマンドだった(v2.1.186〜v2.1.201は/code-reviewのmediumと同じ仕組み)今は/code-reviewの別名
/extra-usage名前が変わった/usage-creditsを使う

古い記事のとおりに打っても動かない時は、まず/の一覧と/helpで今の名前を確かめます。/release-notesを使うと、版ごとの変更点をClaude Codeの中で読めます。

自作のスラッシュコマンドを作る方法

同じ指示や手順を何度も貼り付けているなら、自分のコマンドにできます。公式のスキルのページによると、以前の「カスタムコマンド」は今は「スキル」にまとめられています。.claude/commands/deploy.mdのファイルと、.claude/skills/deploy/SKILL.mdのスキルは、どちらも/deployというコマンドになり、同じように動きます。今ある.claude/commands/のファイルもそのまま使えます。新しく作るなら、補足のファイルを一緒に置けるスキルの形が公式のおすすめです。

置き場所で使える範囲が決まる

置き場所使える範囲
~/.claude/skills/<名前>/SKILL.mdこのパソコンの、自分のすべてのプロジェクト
.claude/skills/<名前>/SKILL.mdそのプロジェクト。Gitに入れればチームの人も使える
プラグインのskills/プラグインを入れた所。/プラグイン名:スキル名で呼び出す

打つコマンド名は、スキルのフォルダー名か、ファイルの先頭に書くnameで決まります。.claude/commands/の中にフォルダーを作った場合は、.claude/commands/frontend/component.mdが/frontend:componentになります。公式のMCPのページによると、MCPサーバーが用意した指示文も/サーバー名:指示文の名前 (MCP)の形で一覧に並び、/mcp__サーバー名__指示文の名前と打っても動きます。

SKILL.mdの書き方と引数の受け取り方

次は、公式の例をもとにしたコマンドです。GitHubのissue(不具合や要望を1件ずつ書きとめたもの)を番号で指定して、Claudeに直してもらいます。~/.claude/skills/fix-issue/SKILL.mdに保存します。

---
name: fix-issue
description: GitHubのissueを番号で指定して直す
disable-model-invocation: true
---

GitHubのissue $ARGUMENTS を、チームのコーディングの決まりに沿って直してください。

1. issueの説明を読む
2. 求められていることを整理する
3. 修正する
4. テストを書く
5. コミットを作る

/fix-issue 123と打つと、$ARGUMENTSが123に置き換わってClaudeに渡ります。引数を1つずつ使い分けたい時は、$0が1つ目、$1が2つ目のように、0から数えた順番で受け取れます。スペースを含む言葉を1つの引数として渡す時は、"ログイン 画面"のように引用符で囲みます。

先頭のdisable-model-invocation: trueは、Claudeが自分の判断でこのコマンドを使わないようにする設定です。公開やデプロイのように、実行するタイミングを自分で決めたい作業に付けます。付けない場合は、あなたが打って呼び出せるほか、説明文(description)に合う依頼が来た時に、Claudeも自分の判断でこのコマンドを使うことがあります。

スキルのファイルを書き換えると、多くの場合は再起動しなくても今のセッションに反映されます。ただし、セッションを始めた時にまだなかったskillsフォルダーそのものを新しく作った時は、/reload-skillsを実行して読み込み直します。そのフォルダーはセッション中は見張られないため、中身を変えるたびに/reload-skillsをもう一度実行します。スキルの選び方や応用はClaude Code Skillsの記事で紹介しています。

スラッシュコマンドが出てこない・動かない時の確認

「Unknown command」と表示される

ターミナルで「Unknown command: /hepl. Did you mean /help?」のように出たら、打ったコマンドが今のセッションにはありません。公式のエラーのページによると、主な原因は次の3つです。

  • 打ち間違い:表示された「Did you mean」の候補を確かめる
  • 今の環境では使えない:使える環境、プラン、ログインの方法などの条件を満たしていない
  • プラグインやMCPサーバーのコマンド:そのプラグインが入っていない、またはサーバーにつながっていない

なお、Claude Codeが「Unknown command」と表示するのは、ターミナルで対話している時だけです。claude -pでの実行、VS Code拡張のチャット欄、デスクトップアプリのCodeタブ、クラウドのセッションなどでは、ないコマンドを送ると、普通のメッセージとしてClaudeに渡されます(v2.1.274以降。クラウドのセッションはv2.1.273以降。その場で使えない組み込みコマンドは「使えない」と表示されます)。その場合、Claudeには「このコマンドは実行されなかった」という知らせも一緒に届きます。

一覧に出てこないコマンドがある

使えないコマンドは、はじめから一覧に出ません。また、Claude Codeがパソコンのメモリー(作業用の記憶領域)を使いすぎている時の調査に使う/heapdumpのように、使えるのに、わざと一覧から外してあるコマンドもあります。この種類は、途中まで打っても候補に出ず、名前を最後まで打つと実行されます。Amazon Bedrockの設定を行う/setup-bedrockのように、決まった環境変数を設定するまで一覧に出ないものもあります。

自作のコマンドが出てこない

自分で作ったコマンドが一覧に出ない時は、次の順に確かめます。

  1. 置き場所:~/.claude/skills/<名前>/SKILL.mdか.claude/skills/<名前>/SKILL.mdになっているか。プロジェクトのスキルは、そのプロジェクトの中で起動した時に読まれる
  2. 新しく作ったフォルダー:セッションを始めた後にskillsフォルダーそのものを作った時は、/reload-skillsを実行する
  3. 名前に使えない文字:見えない文字(幅のない空白など)、2つ続いた空白、<や>が入っていると、Claude Codeはその名前を受け付けない。ターミナルでclaude --debugと打って起動し、記録の中から[names]を探すと、受け付けなかった名前が分かる
  4. 先頭の書き方:---で囲んだ部分の書式が崩れていると、nameなどの設定が読まれず、/フォルダー名では呼べても、Claudeが説明文を見て自分で使うことはできなくなる。claude plugin validate .claude/skillsで書式の誤りを探せる(v2.1.233以降)

今のセッションで読み込まれているスキルは、/skillsで一覧にして確かめられます。それでも原因が分からない時は、/doctorでインストールや設定の問題を調べます。

まとめ:スラッシュコマンドは/の一覧から覚える

Claude Codeのスラッシュコマンドは、メッセージの先頭に/を打って呼び出します。一覧には、組み込みのコマンド、同梱スキル、自分やプラグインのコマンドが一緒に並び、環境やプランによって出る数が変わります。最初は/clear、/compact、/model、/diff、/rewind、/usageあたりから使い始めましょう。決まった手順はSKILL.mdで自分のコマンドにしておくと、毎回同じ指示を打たずに済みます。

古い記事のコマンドが動かない時は、/の一覧と/helpで今の名前を確かめましょう。Claude Code全体のできることや使い始め方を確認したい方は、Claude Codeとは?できること・料金・利用環境の選び方から読み始めてください。