Claude Codeのfast modeは、同じOpusのまま応答を最大2.5倍速くする設定です。会話の中で/fastと入力すると切り替えられます。そのかわりトークンの単価は通常の2倍になり、サブスクリプションでは、料金がプランの利用枠ではなくusage credits(追加の従量課金)から引かれます。
先に答えをまとめると、待ち時間を減らしたい対話中の作業だけでオンにして、会話の最初に切り替えるのが基本です。また、Opus 4.8のfast modeは2026年11月30日に削除されます。終わるのはOpus 4.8のfast modeだけで、モデル自体は続きます。Claude Code v2.1.280以降の既定はOpus 5.5なので、まず/statusで今のモデルを確かめてください。Opus 5.5で動いていて、設定にOpus 4.8の指定がなければ、移行の作業は要りません。
この記事は、2026年10月31日に確認したAnthropicの公式資料をもとに、fast modeの使い方と料金、Opus 4.8のfast mode終了への備えを編集部がまとめたものです。本文のコマンドは説明用の例で、費用の計算は編集部の試算です。編集部がfast modeを実際に動かして確かめた実測結果ではありません。11月30日以降の動きも、公式の予告に基づく説明です。料金と条件は変わることがあるので、使う前に公式資料を確かめてください。
Claude Code fast modeとは:同じOpusを速く動かす設定
Claude Code公式のfast modeの資料(英語)によると、fast modeは別のモデルではありません。費用より速度を優先するAPIの構成でOpusを動かす設定です。品質と機能は通常の速度の時と同じとされています。使えるのはOpus 5.5、Opus 5、Opus 4.8で、SonnetやHaikuでは使えません。
Claude APIのfast modeの資料(英語)によると、効果の中心は出力の速度で、最初の応答が出るまでの時間ではありません。
似た設定にeffortがありますが、役割は別です。effortを下げると考える時間が減るので、難しい作業では質が下がることがあります。一方のfast modeは質を変えず、費用を上げて待ち時間を減らす設定です。単純な作業で両方を組み合わせる使い方も、公式資料に挙がっています。effortの選び方はeffortの記事にまとめました。
fast modeの使い方:/fastで切り替える
使うための条件
Claude Codeでfast modeを使えるのは、Claudeのサブスクリプションと、Claude ConsoleのAPIです。Amazon Bedrock、Google CloudのAgent Platform、Microsoft Foundry、Claude Platform on AWSで動かしているClaude Codeでは使えません。契約の種類ごとの条件は次のとおりです。
| 契約 | 必要なこと |
|---|---|
| Pro・Max・Ultra | claude.aiの設定(Settings > Usage)で、usage creditsをオンにする。/usage-creditsでもその画面を開ける |
| Team・Enterprise | 最初は無効。Ownerが組織の設定でfast modeをオンにする。usage creditsも組織でオンにする |
| Claude Console(APIキー) | 有料の組織であること。Opus 5.5は組織の利用段階(usage tier)にもよる。Opus 5とOpus 4.8は別途アクセスの付与が必要 |
Opus 5.5のfast modeは正式提供で、Opus 5とOpus 4.8のfast modeはresearch preview(機能・提供・料金が変わることがある段階)です。
切り替える手順
- Claude Codeの会話の中で
/fastと入力する - Spaceキーでオンとオフを選び、Enterキーで確定する
- 「Fast mode ON」と表示され、入力欄の横に
↯の印が出れば、オンになっている
コマンドの一覧(英語)にあるとおり、/fast onや/fast offと直接入力することもできます。今のモデルが対応していない時は、オンにすると対応するOpusへ自動で切り替わります。v2.1.280以降は、fast modeの既定のモデルがOpus 5.5です。オフにしてもOpusのままなので、モデルを戻したい時は/modelで選び直します。ほかのコマンドはスラッシュコマンドの記事にまとめています。
オンにした設定は次の会話にも残ります。毎回オフから始めたい時は、設定ファイルに次の設定を入れます(設定の一覧(英語))。使う会話でだけ/fastを実行する形になります。
{
"fastModePerSessionOptIn": true
}
VS Code拡張機能では「Toggle fast mode」コマンド、claude.ai/codeのクラウドセッションでは/fast onまたはメッセージ欄のモデルメニューを使います。クラウドセッションでオンにしても、既定の設定としては保存されません。claude -pで使う時は、claude -p --settings '{"fastMode": true}'のように起動時に指定します(v2.1.205以降)。
fast modeの料金:単価は通常の2倍で、利用枠の外から払う
次の表は公式の料金表(英語)をもとに、100万トークンあたりの単価を並べたものです。「倍率」の列は編集部の計算です。
| モデル | 通常(入力/出力) | fast mode(入力/出力) | 倍率 |
|---|---|---|---|
| Opus 5.5 | 4ドル/20ドル | 8ドル/40ドル | 2倍 |
| Opus 5 | 5ドル/25ドル | 10ドル/50ドル | 2倍 |
| Opus 4.8 | 5ドル/25ドル | 10ドル/50ドル | 2倍 |
fast modeで使うモデルをOpus 4.8からOpus 5.5へ移すと、入力も出力も単価は2割下がります(編集部の計算)。ただし、同じ作業でもモデルが変わると使うトークン数は変わることがあるので、請求額まで2割下がるとは言えません。
プランの利用枠が残っていても、usage creditsから引かれる
ここが一番の注意点です。Pro・Max・Ultra・Team・Enterpriseでは、プランの利用枠が残っていてもfast modeの分はusage creditsから払います。使った額は、Pro・Max・Ultraならclaude.aiの設定(Settings > Usage)で、TeamとEnterpriseなら/usageで確かめられます。ただしclaude.aiの数字はusage credits全体の額で、fast mode分だけを切り出したものではありません。Pro・Max・Ultraは同じ画面で月の上限額も確かめられるので、使い始める前に見ておきます(費用の管理の資料(英語))。Claude ConsoleのAPIキーで使う場合はusage creditsを使わず、ほかのAPI利用と一緒に払います。
会話の途中でオンにすると、それまでの会話を読み直す費用がかかる
プロンプトキャッシュの資料(英語)によると、fast modeと通常の速度は、キャッシュ(前回の読み込み結果の再利用)を別々に持っています。そのため、ある会話で初めてオンにすると、それまでの会話全体をfast modeの入力単価で読み直します。次は編集部の試算です。読み直しの総額だけを計算したもので、出力とキャッシュへの書き込みの割増は含めていません。
| オンにした時の会話の長さ | Opus 5.5(入力8ドル) | Opus 4.8(入力10ドル) |
|---|---|---|
| 2万トークン | 約0.16ドル | 約0.20ドル |
| 20万トークン | 約1.60ドル | 約2.00ドル |
| 50万トークン | 約4.00ドル | 約5.00ドル |
会話が長いほど高くつくので、公式資料も会話の最初にオンにすることをすすめています。その後にオンとオフを切り替えた時も、会話の一部または全部をキャッシュなしで読み直します。利用上限に当たって自動で切り替わった時も同じ扱いなので、頻繁に切り替えるのは避けます。
Opus 4.8のfast modeは11月30日に終了:自分が対象か確かめる
日本時間2026年10月31日10時1分に公開されたClaude Code v2.1.316のリリースノート(英語)に、次の内容が載りました。Opus 4.8のfast modeは2026年10月30日付で非推奨となり、11月30日に削除されます。削除後のリクエストはエラーになり、通常のOpus 4.8には切り替わりません。Claude APIのfast modeの資料にも同じ予告があります。公式の記載は日付だけで、時刻とタイムゾーンは書かれていません。Opus 4.8でfast modeを使っている人は、余裕をもって対応してください。速さが要るならOpus 5.5へ移し、Opus 4.8を使い続けるなら/fastでオフにします。
終わるのはOpus 4.8のfast modeだけです。公式のモデル廃止の一覧(英語)では、Opus 4.8自体は有効のままで、廃止は「2027年5月28日より前には行わない」とされています。なお、10月31日の時点でClaude Code公式のfast modeの資料には、まだこの終了の記載がなく、Opus 4.8も対応モデルとして載っています。
| 今の使い方 | 11月30日以降 | やること |
|---|---|---|
モデルを指定せず、/statusでOpus 5.5と出る(v2.1.280以降) | Opus 5.5のfast modeが続く(例外は表の下) | 下の手順で確かめる |
| v2.1.280より前の版を使っている | v2.1.219からv2.1.279の既定はOpus 5。それより前は版によって違い、Opus 4.8が既定かは公式資料で確かめられない | /statusで版とモデルを確かめ、claude updateで更新する |
| Opus 4.8に固定してfast modeを使っている | エラーになる | Opus 5.5へ移すか、/fastでオフにして通常の速度で使う |
| Opus 4.8を通常の速度で使っている | 影響なし | なし |
APIでclaude-opus-4-8にspeed: "fast"を指定している(betaヘッダーfast-mode-2026-02-01が必要) | エラーになる | モデル名を変えて動作を確かめる |
| Claude CodeをBedrock、Agent Platform、Foundry、Claude Platform on AWSで動かしている | Claude Codeのfast mode自体が非対応 | なし |
例外が一つあります。公式のモデル設定の資料(英語)によると、Opus 5.5では、安全分類でサイバーセキュリティ関連と判定された依頼がOpus 4.8で再実行され、その後の会話もOpus 4.8で続きます。この時にfast modeがどうなるか、11月30日以降にどう動くかは、公式資料に書かれていません。エラーが出たら/statusでモデルを確かめ、/modelでOpus 5.5へ戻します。
なお、Claude Codeを通さずAPIを直接呼ぶ場合は、Claude Models on Google Cloud(Anthropic管理の提供形態)とAzure上のMicrosoft Foundryでも、Opus 5.5のfast modeを使えます。上の表の最後の行は、Claude Codeで動かす場合の話です。
対象かどうかを確かめる手順
- 使っている会話で
/statusを開き、版と今のモデルを確かめる。入力欄の横に↯が出ていれば、fast modeがオンになっている - 新しく起動した会話と、再開した会話の両方で確かめる。
--resumeや--continueで再開した会話は、保存された時のモデルを引き継ぐ - 確かめたいプロジェクトの一番上のフォルダーで、下のコマンドを実行する。設定ファイルと環境変数に、Opus 4.8の指定が残っていないかを探す
- 定期実行やCIのスクリプト、社内の手順書など、
claudeを起動する場所に書かれた--modelも探す
grep -rn "opus-4-8" ~/.claude/settings.json ~/.claude/agents ~/.claude/skills .claude
env | grep -E "^(ANTHROPIC_.*MODEL|CLAUDE_CODE_SUBAGENT_MODEL)"
grep -rn "opus-4-8" .github scripts
上の3行はMacやLinuxの例です。.githubとscriptsは、自分のリポジトリにあるスクリプトの場所に置き換えてください。プロジェクトの一番上以外のフォルダーで実行すると、プロジェクトの設定を探せないので確認になりません。「No such file or directory」と出た場所は、検索できていません。そのファイルやフォルダーが本当にないのか、指定した場所が違うだけなのかを確かめてください。何も見つからなければ、確かめた範囲にOpus 4.8の指定はありません。
組織の管理設定や既定のモデル、シェルの別名は、この方法では見えません。CIや定期実行の環境変数は、その環境で確かめます。最後は/statusの表示で判断してください。Claude Codeの起動時には、プロジェクトや管理設定でモデルが決まった場合に、どの設定ファイルで決まったかが表示されます。スキルやサブエージェントの定義にOpus 4.8が指定されている時のfast modeの扱いは、公式資料に書かれていません。

fast modeをOpus 4.8からOpus 5.5へ移す手順
/modelでclaude-opus-5-5を選ぶ。バージョンを固定せず、新しいOpusを自動で使いたいならopusでもかまわないANTHROPIC_MODEL、ANTHROPIC_DEFAULT_MODEL、ANTHROPIC_DEFAULT_OPUS_MODEL、--model、設定ファイルのmodelにclaude-opus-4-8があれば書き換える。これらが残っていると、Opus 4.8に戻ることがある- 会話を新しく始めて
/statusで確かめる。モデルを切り替えるとキャッシュも作り直しになるので、長い会話の途中で移すより費用を抑えられる - いつもの作業に近い小さな作業を一度頼み、結果と使用量を見てから普段の作業へ広げる
移す時に見落としやすいのがeffortです。公式のモデル設定の資料によると、自分で段階を決めていなければ、Opus 4.8の初期値はhigh、Opus 5.5の初期値はmediumです。移した後の結果が浅いと感じたら、/effortで段階を確かめます。
APIで直接呼んでいる場合は、モデル名の変更だけでは足りないことがあります。公式の移行ガイド(英語)には、思考(thinking)の扱いなどOpus 4.8との違いが載っているので、本番へ入れる前に読んでください。組織でavailableModelsを使っている時は、Opus 5.5が許可されているかも確かめます。
fast modeが効かない時の見分け方
公式資料の説明を、編集部が症状ごとに並べました。Claude Codeでは、多くの場合は通常の速度で作業が続きます。一方、APIのレート超過と、11月30日以降のOpus 4.8は、エラーで止まります。
| 表示や症状 | 原因と動き | 対処 |
|---|---|---|
| Fast mode requires usage credits | usage creditsがオフ。オンにできない | usage creditsをオンにする |
| Fast mode has been disabled by your organization | 組織で無効、または管理設定で制限。オンにできない | Ownerに確認する |
| is not in your organization's allowed models | 許可モデルの一覧にOpusがない。オンにできない | 管理者に確認する |
| Fast mode unavailable during evaluation. Please purchase credits. | ConsoleのEvaluationプラン。オンにできない | Consoleの請求設定でクレジットを購入する |
| Fast mode disabled · usage credits exhausted | usage creditsの残高切れ。通常の速度で作業が続き、この会話ではオフになる | 残高を確かめ、足りなければ追加してから、/fastでオンに戻す |
↯が灰色になる | fast modeの利用上限。いったん通常の速度で作業が続き、待機時間の後にfast modeへ自動で戻る | 自動で戻るのを待つ。fast modeに戻したくない時は/fastでオフにする。ConsoleでOpus 5やOpus 4.8のアクセスが未付与の時は、付与されるまで戻らない |
| Fast mode unavailable due to network connectivity issues | fast modeが使えるかを確かめる通信が届かない。通常の速度で続く | api.anthropic.comへの通信を許可する |
APIで429エラーとretry-afterが返る | fast modeのレート上限。通常の速度へ自動では戻らない。SDKは既定で2回まで再試行する | 待って送り直すか、speed: "fast"を外して送り直す |
| 11月30日以降のOpus 4.8(公式の予告) | Opus 4.8のfast modeの削除。エラーになり、通常の速度に戻らない | Opus 5.5へ移すか、/fastでオフにする |
fast modeを使う場面と切る場面
公式資料がfast modeに向くとしているのは、結果をすぐ見ながら直す作業、その場でのデバッグ、締切が迫っている作業です。反対に、長時間の自動実行、バッチ処理やCI、費用を抑えたい作業は通常の速度が向くとしています。人が画面の前で出力を待っている時間を減らす設定だと考えると選びやすくなります。
組織でfast modeを使わせない時は、管理設定でfastModeをfalseにするか、環境変数CLAUDE_CODE_DISABLE_FAST_MODE=1を設定します(環境変数の一覧(英語))。複数の会話を同時に動かす人が多い組織では、先ほどのfastModePerSessionOptInを管理設定で全員に適用すると、費用を抑えやすくなります。この場合、/fast onが使えるのは対話のターミナルだけで、VS Codeやクラウドセッションでは断られます。トークンの使い方全体を見直すなら、Claude Codeのトークン消費を見直す記事が参考になります。
まとめ:fast modeは対話中の作業で、会話の最初にオンにする
fast modeは同じOpusを速くする設定で、単価は2倍です。サブスクリプションではusage creditsから払います。オンにするのは対話中の作業だけにして、会話の最初に切り替えてください。Opus 4.8でfast modeを使っている人は、11月30日までにOpus 5.5へ移すか、fast modeをオフにしてください。Opus 4.8を通常の速度で使っている人と、/statusでOpus 5.5と確かめられ、設定にOpus 4.8の指定がない人は、移行の作業は要りません。Claude Code全体の使い方は、記事「Claude Codeとは」にまとめています。
社内で使う場合は、誰がどの作業でfast modeを使ってよいかと、月の上限額を先に決めておくと、費用の管理がしやすくなります。業務に合わせた運用ルールづくりは、PLaiのAI社員導入支援でも相談できます。





