Claude Codeのコードレビューは、作業中のセッションで/code-reviewを実行して受けます。対象を指定しなければ、今のブランチの変更を調べ、コードの誤りを会話の中に報告します。プランを問わず使えます。
ただし、指摘が出ただけでは作業は終わりません。この記事では、レビューする範囲を決め、指摘を自分の手元で再現し、採用するかを決めて、修正の後にもう一度確かめるまでの流れを説明します。GitHubのプルリクエスト(PR)を受ける時の選び方も、途中で整理します。
この記事は、2026年11月3日に確認したAnthropicの公式資料をもとに、編集部が手順をまとめたものです。再現と採否の手順、記録表、在庫計算の話は、編集部の提案と説明用の架空の例です。公式の手順ではなく、編集部が/code-reviewを実行して実測した結果や、実案件で検証した結果でもありません。
コードレビューは/code-reviewで始める
手順は短く、Claude Codeの入力欄で次のコマンドを実行するだけです。/reviewは同じコマンドの別名です。v2.1.223より前の/reviewは別のコマンドだったので、古い手順書を読む時は版を確かめます。
/code-review
公式資料(英語)によると、レビューは自分の文脈を持つサブエージェント(裏で動く別のClaude)が担当します。会話を埋めないので、その間も作業を続けられて、終わると指摘が会話に届きます。利用量は、セッションの他の作業と同じようにプランの枠やAPIの料金へ計上されます。
調べる中心は、コードの正しさに関する誤りです。モデルと労力の設定によっては、重複や単純化、効率の改善点も含まれます。公式のベストプラクティス(英語)は、書いた時の会話を見ていない別のサブエージェントが見るので、コードを書いた時の理由に引っ張られにくいと説明しています。
コードレビューの範囲を先に固定する
最初に決めるのは、どの変更を見てもらうかです。範囲があいまいだと、指摘が今回の変更によるものなのか判断できません。対象は、コマンドの後ろに書きます。
| 見てもらう範囲 | 入力 |
|---|---|
| 今のブランチと、未コミットの変更 | /code-review |
| 直近15コミット | /code-review HEAD~15..HEAD |
| ブランチ同士の差分 | /code-review main...my-feature |
| 1つのコミット | /code-review abc1234^..abc1234 |
| 番号で指定するPR | /code-review 1234 |
| ファイルやフォルダー | /code-review src/auth |
何も指定しないと、上流のブランチより先に進んでいるコミットと、未コミットの変更が対象です。上流がないブランチでは、mainか直前のコミットと比べます。つまり、ブランチの状態によって範囲が変わります。そこで編集部は、次の順で範囲を固定することを勧めます。
git statusで、関係のない未コミットの変更が混ざっていないかを確かめます。- 見てほしい変更をコミットします。
/code-review main...my-featureのように範囲を明示して実行し、その入力を記録に残します。
範囲を書き残しておくと、修正の後に同じ範囲でやり直せます。比較も正確になります。
コードレビューの指摘を再現して確かめる
届いた指摘は、自分の手元で確かめるまでは仮説として扱うことを勧めます。公式資料のultrareviewの比較は、報告される指摘の独立した再現と検証をultrareview側の特徴として挙げています。手元の/code-reviewの深さは労力(effort)の設定で変わり、lowなら誤検知が減ると説明されています。どちらにしても、公式資料が示しているのはレビューの仕組みであり、自分の案件で指摘が正しいかは別に確かめる必要があります。
公式のベストプラクティスにも、問題を探すよう頼まれたレビュー担当は必ず何かを見つけるものであり、すべて直すと余計な抽象化や起こり得ない場合のテストが増える、という注意があります。そこで編集部は、指摘ごとに記録を残してから判断する方法を提案します。
指摘ごとに、次の項目を書いて判断します。次の表の右端は、説明のために作った架空の例です。
| 項目 | 書くこと | 架空の例 |
|---|---|---|
| 指摘 | 届いた内容を一文で | 同時に注文すると在庫数を引きすぎる |
| 場所 | ファイルと行 | src/stock/reserve.ts:42 |
| 再現の条件 | どの入力と操作で起きるか | 在庫1個の商品に、2件の注文を同時に送る |
| 期待する結果 | 仕様として正しい動き | 片方だけ成功し、在庫は0で止まる |
| 実際の結果 | 動かして分かったこと | 両方が成功し、在庫が−1になる |
| 採否と理由 | 採用、別で対応、保留、不採用 | 採用。売れない商品の注文を受けてしまうので今回直す |
| 修正後の確認 | 何を実行して、どうなったか | 同じテストが通り、同じ範囲のレビューで同じ指摘が出ない |
再現はClaudeに手伝ってもらえます。修正と分けて頼むのが要点です。先に直してしまうと、指摘が正しかったのかを確かめられなくなります。次の依頼文は編集部の例です。
src/stock/reserve.ts:42 の指摘について、コードはまだ直さずに、
再現するテストだけ書いて実行してください。
失敗すれば再現、通れば再現しなかったと報告してください。
同時に動く処理のように、テストが通っても再現しなかったと言い切れない指摘は、判定を保留にして条件を整理します。画面を動かさないと分からない変更には、/verifyも使えます。アプリをビルドして実行し、結果を観察するコマンドです。
コードレビューの指摘を採用するか決める
再現の結果と影響の大きさで、扱いを決めます。次の基準は編集部の提案です。チームの決まりがあれば、そちらを優先してください。
| 判定 | 当てはまる場合 | すること |
|---|---|---|
| 採用 | 再現した。今回の変更が原因、またはリリースすると困る | 今回の変更で直す |
| 別で対応 | 再現したが、今回の変更より前からある | 課題として残し、今回の差分に混ぜない |
| 保留 | 再現できる条件が作れない。仕様を知る人の判断が要る | 担当者へ条件と影響を渡す |
| 不採用 | 仕様どおり、または起こり得ない入力が前提 | 理由を記録して直さない |
同じ種類の的外れな指摘が続く時は、プロジェクトの決まりをCLAUDE.mdに書きます。/code-reviewはCLAUDE.mdに従います。REVIEW.mdは読みません。こちらは、次に説明するGitHub向けのサービスの設定です。

修正の後にコードレビューをやり直す
採用した指摘だけを直す時は、どの指摘を直すかを挙げてClaudeに頼みます。--fixは、レビューの後で指摘を作業ツリーへ反映するよう頼むフラグです。選ばずに反映してかまわない時だけ使うのがよいでしょう。編集は、どちらの場合も権限モードの確認を通ります。
/code-review --fix main...my-feature
--fixを使う時は、先に変更をコミットしておくと戻しやすくなります。公式資料によると、裏で動くレビューの編集はセッションのチェックポイントの外にあります。/rewindで戻るのは、その会話でClaudeが既に編集していたファイルだけで、ほかのファイルへの編集はgitで戻します。一方、環境変数CLAUDE_CODE_DISABLE_BACKGROUND_TASKS=1を設定した場合などレビューが前面で動く時は、自分のターンの編集なので、通常どおり/rewindで戻せます。
修正が終わったら、次の順で確かめます。
- 再現に使ったテストを実行し、失敗から成功へ変わったことを確かめます。
- 関係するテスト全体を実行し、他を壊していないことを確かめます。
- 修正をコミットしてから、記録した範囲で
/code-reviewをもう一度実行し、修正で増えた問題がないかを見ます。公式資料が未コミットの変更を含むと書いているのは、対象を省いた/code-reviewです。コミットせずに見たい時は対象を省けますが、見る範囲が変わる点に注意します。 - 記録表の判定と結果を更新します。
テストで確かめられない変更には、/verifyを使えます。テストと/verifyはどちらも動きを見る手段で、再度のレビューは修正で増えた問題を探す手段です。役割が違うので、片方で済ませないようにします。Desktopアプリのように指摘の一覧を表示する環境では、報告し直した指摘にfixed、skipped、no change neededの印が付きます。
PRのコードレビューを受ける方法を選ぶ
PRを見てもらいたい時は、まず手元で/code-review 1234のように番号を指定します。--commentを付けると、GitHubのPRに行ごとのコメントとして、GitLabのマージリクエストにはまとめのノートとして投稿します。投稿の前に指摘の内容を見たい時は、付けずに実行します。
チーム全体で常に回す時は、別の手段があります。公式の比較(英語)をもとにまとめると、次のとおりです。
| 手段 | 始まり方 | 動く場所 | 使える人 |
|---|---|---|---|
/code-review | 自分で実行 | 自分のセッション | プランを問わず全員 |
| Code Review | リポジトリごとの設定(PRの作成時、pushごと、依頼時のみ)、または@claude reviewのコメント | Anthropicの環境 | GitHubを使うTeam、Enterpriseの組織。Ownerが有効にする |
ultrareview(/code-review ultra) | 自分で実行 | クラウドの隔離環境 | claude.aiのアカウントでログインした人 |
| GitHub ActionsやGitLab CI/CD | パイプラインのイベント | 自社のCIのランナー | APIキーかクラウドの認証情報を持つ人 |
Code Reviewは、PRを承認せず、マージも止めません。指摘は重要度つきの行コメントで届き、チェックの結果も失敗にはならないので、マージの判断はチームに残ります。ただし、ブランチ保護で会話の解決を必須にしているリポジトリでは、未解決の指摘への対応が要ります。公式資料は、指摘がないことはコードに誤りや脆弱性がないという意味ではないとも明記しています。この注意は手元のレビューでも同じように受け止めるとよいでしょう。
採否の記録の残し方も変わります。Code Reviewの指摘を修正せずに消すには、GitHubでスレッドを解決します。返信だけでは消えず、返信は次のレビューで読まれます。料金は費用の公式資料(英語)で確かめてください。
ultrareview(英語)はクラウドで動く深いレビューで、research preview(試験提供)です。無料枠と料金は変わる可能性があるので、実行前の確認画面と公式資料で確かめてください。
コードレビューの指摘が多すぎる時の調整
指摘が多くて再現が追いつかない時は、労力の設定を下げます。lowは確信の高い指摘に絞るので、記録を取る手間も減ります。指定を省くと前回入力した設定を再利用するので、結果の量が変わった時は表示される通知で今の設定を確かめます。lowと入力すると、以後のレビューの既定として記憶される点にも注意します。引数の全体は公式資料(英語)にあります。
/code-review low main...my-feature
一般的なバグではなく計画との違いを見てほしい時は、公式資料にある次の形で頼む方法もあります。skip styleを外さないよう、公式資料も注意しています。
use a subagent to review the rate limiter diff against SPEC.md, check every requirement is implemented and the listed edge cases have tests, report gaps that affect correctness and skip style
コードレビューが思った通りに動かない時
| 起きていること | 確かめること |
|---|---|
| 関係ない変更まで指摘される | 対象を省いて実行していないか。範囲を明示し、未コミットの変更を分ける |
REVIEW.mdが効かない | 手元の/code-reviewはCLAUDE.mdだけに従う |
/rewindで--fixの編集が戻らない | バックグラウンドの編集の一部は戻らない。gitで戻す |
| GitLabへ投稿されず画面に出る | glabが入っているか。入っていないとターミナルに表示する |
| 自社運用のGitLabで番号が通らない | 番号だけではなく、URLか!123の形で指定する |
ultraで範囲の指定が効かない、手元で動く | ultraは対象の読み方と提供条件が通常と違う。ultrareviewの公式資料(英語)で確かめる |
まとめ:コードレビューは範囲、再現、採否の順に進める
Claude Codeのコードレビューは、範囲を明示して/code-reviewを実行し、指摘を再現してから、採用するものだけを直します。修正の後は同じ範囲でもう一度確かめ、判断の理由を残します。よく使うコマンドはスラッシュコマンドの記事に、Claude Code全体の使い方はClaude Codeとはの記事にまとめています。
AIのレビューをチームの開発に組み込む時は、誰が採否を決め、どこに記録するかを先に決めておくと、指摘が放置されにくくなります。業務に合わせた運用づくりは、PLaiのAI社員導入支援でも相談できます。





