ChatGPTのカスタム指示は、回答の書き方や前提を繰り返し伝える設定です。2026年10月10日に確認した公式ヘルプでは、Free・Goは1,500文字、Plus・Pro・Business・Enterprise・Educationは5,000文字です。
文字数を埋めることより、繰り返し使う条件と今回だけの情報を分けることが大切です。この記事ではプラン差、設定場所、短い記入例、設定前後の確かめ方を説明します。
何が起きたか:カスタム指示が1,500字→5,000字に
7月の更新では一部プランの入力上限が広がりました。現在の区分は下のプラン表で確認します。「有料ならすべて5,000文字」とまとめるとGoの扱いが違うため、プラン名で判断してください。
そもそも「カスタム指示」とは何か
カスタム指示は、口調や回答形式などの共通条件を保存する設定です。会話ごとの依頼文も保存して再利用できるため、プロンプトが一度限りになるわけではありません。顧客ごとの条件や今回の納期は、その都度の資料・会話へ分けます。
デスクトップアプリも刷新:Chat・Work・Codexを1つの画面で
カスタム指示の拡大の翌日、2026年7月16日にはChatGPTデスクトップアプリのレイアウトも刷新されました。ChatGPT Workという機能そのものについてはChatGPT Workを解説した記事で扱っていますので、本記事では中身ではなく「アプリとしての使い勝手」が変わった点を整理します。
| 刷新項目 | 内容 |
|---|---|
| グローバルスイッチャー | Chat/Workの切り替えが、Codexへの切り替えと同じ場所からできるようになった |
| Recents統合 | ChatとWorkの会話履歴が一緒に並び、並べ替え・絞り込み・ピン留めができる |
| Projects搭載 | これまでWeb中心だったProjectsがデスクトップアプリにも搭載された |
| クラウド同期 | Workの会話がWeb・モバイル・デスクトップ間で同期され、続きから作業できる |
Codexは独立したビューのままで、ワークフロー自体に変更はありません。提供環境はmacOS・Windowsで、対象は全プランです。
対象プランと無料プランとの違い
| プラン | 公式ヘルプの上限 |
|---|---|
| Free・Go | 1,500文字 |
| Plus・Pro・Business・Enterprise・Education | 5,000文字 |
カスタム指示の公式ヘルプ(2026年10月10日確認)。
背景:なぜ今、文字数を3倍以上に増やしたのか(見立て)
長い入力欄は、共通の判断基準を分けて書きたい場合に役立ちます。ただし、重複や矛盾が増えるなら逆効果です。これは編集部の使い方の提案で、文字数を増やしただけで回答精度が上がるという評価ではありません。
意味:「プロンプトを書く」から「前提を持たせる」時代へ
保存した条件を複数の仕事で使う考え方は、AI向けの指示ファイルとも共通します。ただし、ChatGPTの個人設定、プロジェクトの指示、Claude CodeのCLAUDE.mdでは読み込む範囲と優先関係が異なります。同じ文章を置けば同じ動作になるとは限りません。
日本の中小企業・個人への影響
日本の中小企業・個人事業主にとって、今回の変更が持つ意味を3点に整理します。
1. 「毎回の説明」に取られていた時間を減らせる
共通する文体や不明情報の扱いは設定へ保存し、繰り返し入力する手間を減らせます。今回の顧客・期限・対象資料まで不要になるわけではありません。更新される情報は個別の会話や資料で渡し、設定は必要な分だけにします。
2. 「会社としての回答の質」がそろいやすくなる
個人のカスタム指示を変えても、他のメンバーの設定には自動配布されません。チームでそろえたい条件は管理者と正本を決め、各人が使う設定やプロジェクトへ反映した後、同じ架空の依頼で出力を比べます。
3. ただし「書けば終わり」ではない
5,000字を埋めただけでは効果は出ません。会社の状況や商品が変われば、書いた内容もすぐに古くなります。定期的に見直し、更新する運用まで含めて設計する必要があります。ここを怠ると、古い前提のまま回答が返り続けるという逆効果も起こり得ます。
今すぐやるべきこと
この発表を受けて、中小企業・個人が今すぐ着手できることを4つに絞りました。
① 自社のプランと現在の文字数上限を確認する
契約しているプランによって、5,000字まで使えるか、1,500字のままかが変わります。まず自分のアカウントの設定画面で、現在の上限を確認してください。
② 8ブロックのテンプレートで下書きを作る
いきなり設定画面に書き込むのではなく、このあと紹介するテンプレートを使って、別の文書で先に下書きを作ることをおすすめします。書きながら考えると抜け漏れが出やすいため、項目ごとに埋めてから清書する順番が安全です。
③ 既存の1,500字を「削る」のではなく「構造化」して移植する
すでに1,500字のカスタム指示を書いている場合は、それを土台に、8ブロックのどこに当てはまるかを仕分けしてから、足りない部分を書き足してください。ゼロから書き直すより、既存の資産を構造化するほうが早く仕上がります。
④ 「前提の正本」を1つに決め、更新ルールも決めておく
会社の正式な料金・契約条件・顧客情報を個人設定に詰め込むより、更新責任者のいる資料を参照させます。共通設定には文章の方針や、不明なことを確定しない規則を置きます。古いコピーを放置しないよう、共有する雛形には版と確認日を付けます。
5,000字カスタム指示の構成テンプレート
必要な項目だけを選ぶための8つの観点です。各欄を固定の字数まで埋める必要はありません。機密資料や変わりやすい情報を個人設定へまとめて入れず、会社が認めた範囲で使います。
| 観点 | 短く書く内容 |
|---|---|
| 事業の前提 | 今回の仕事に必要な公開可能な概要 |
| 読者 | 誰に向けた回答か |
| 用語 | 表記がぶれやすい言葉 |
| 禁止事項 | 推測して確定しない項目 |
| 形式 | 結論、説明、確認事項の順番 |
| 判断 | 情報が不足する場合の戻し方 |
| 繰り返す仕事 | 共通する依頼の型 |
| 情報源 | 利用を許可した出典の範囲 |
テンプレートを埋める際の具体例
架空の文具店で、問い合わせ返信を作るための短い例です。8項目すべてを書く必要はありません。
私は架空の文具店「青空文具」の担当者です。
お客様向けの文章は丁寧な日本語で、結論を先に書きます。
返信案では「確認できた事実」と「要確認」を分けてください。
価格・在庫・納期は今回渡す資料だけを根拠にし、不明なら推測しないでください。
最後に担当者が確認する項目を箇条書きにしてください。ここには実在の顧客情報や固定の在庫数を入れていません。個別の問い合わせと商品資料は、使ってよい情報を選び、その会話で渡します。
実際に設定する手順
テンプレートの下書きができたら、実際に設定します。手順は次の3ステップです。
ステップ1: 下書きをブロックごとに見直す
設定画面に貼り付ける前に、8ブロックの下書きを通しで読み、矛盾がないかを確認します。特に「④禁止事項」と「①会社・事業の前提」が矛盾していないか(禁止したはずの表現を前提の説明で使っていないか)は見落としやすいポイントです。
ステップ2: カスタム指示欄に貼り付けて保存する
Web・デスクトップでは「Settings → Personalization」でカスタマイズを有効にして「Custom Instructions」を編集します。iOS・Androidは「Settings → Customize ChatGPT」です。画面の表記が異なる場合は公式ヘルプと使用中の版を照合してください。設定の反映で、過去に生成された回答そのものが書き換わるわけではありません。
ステップ3: 1週間ほど実際に使い、ズレを直す
設定前後に「赤いノートの価格は500円、在庫は未確認。明日届くかという問い合わせへの返信案を作って」と同じ架空の依頼を出します。確認するのは、500円が変わらない、在庫や翌日配送を約束しない、要確認事項が残る、という3点です。文章が短くなったことだけを成功にはしません。これは比較手順の例で、実行結果ではありません。
ChatGPTのカスタム指示とClaude CodeのCLAUDE.mdの違い
| 項目 | ChatGPTのカスタム指示 | Claude CodeのCLAUDE.md |
|---|---|---|
| 主な単位 | 個人設定。プロジェクト内ではプロジェクト指示が優先 | 配置場所と作業範囲に応じて読み込むファイル |
| 管理 | 設定画面で編集。チーム全員への自動反映ではない | ファイルとして版管理できる |
| 確認 | 使う会話・プロジェクトで出力を比較 | 対象ファイルの読込と実際の作業結果を確認 |
どちらも長さを品質の指標にせず、必要な規則を短くし、業務固有の最新情報を分けます。
プロジェクト指示の適用範囲(2026年10月10日確認)。
PLaiの見立て
PLaiでは、業務で繰り返す判断と案件ごとの情報を分け、現場の担当者が更新できる形にすることを重視します。設定文だけを納品するより、正しい入力例、期待する出力、変更したら再確認する項目まで一緒に残すと運用しやすくなります。
実務で試すときに確認したいこと
常設の指示には、日々変わる情報を詰め込まず、役割、読み手、文章の基準、確認が必要な条件を置きます。今回の案件だけの数字や期限は、その依頼で渡すほうが更新漏れを減らせます。文字数の上限は環境や時点で変わりうるため、過去の発表と現在の設定画面を区別して確認してください。
この記事の「カスタム指示に残す前提」を、自社の業務[業務名]に置き換えて検討します。
前提:[現在の手順・使ってよい資料・確認担当]
確認したいこと:常設の指示に、古い価格や今回だけの期限が残っていませんか?
上の資料で分かること、不明なこと、最初に確認することを分けて整理してください。事実や実績を作らず、提案には理由を添えてください。外部送信や設定変更は行わず、検討用の案を出してください。よくある質問
Q. カスタム指示の5,000字は、どのプランで使えますか?
Free・Goは1,500文字、Plus・Pro・Business・Enterprise・Educationは5,000文字です。いずれも公式ヘルプを2026年10月10日に確認した区分です。契約変更時は現在の設定画面も確認してください。
Q. 5,000字も書くことがありません。無理に埋める必要はありますか?
A.無理に埋める必要はありません。本記事の8ブロックのうち、自社に当てはまる項目だけを書き、当てはまらない項目は空欄のままで構いません。重要なのは、埋まっていない項目があることを自分で把握しておくことです。
Q. カスタム指示とCLAUDE.mdは何が違うのですか?
同じ用途の規則を書けても、適用範囲は同じではありません。ChatGPTのプロジェクトではプロジェクト指示が優先します。CLAUDE.mdも、読み込まれた範囲と他の指示との関係を確かめる必要があり、無制限に長く書けばよいわけではありません。
Q. 無料プランでも同じテンプレートは使えますか?
A.使えます。ただし1,500字までしか書けないため、8ブロックのうち優先順位の高いもの(会社・事業の前提、禁止事項など)から書き、残りは省略する判断が必要です。
Q. デスクトップアプリの刷新は、いつからどの環境で使えますか?
A.2026年7月16日から、macOS・Windowsのデスクトップアプリで、全プラン共通で利用できます。
Q. カスタム指示を書くときに注意すべきことはありますか?
A.矛盾する指示を詰め込みすぎないこと、社外に出せない情報を書き込まないことです。会社の状況が変わったら内容を見直す、定期的な更新の習慣もあわせて持っておいてください。
参考・出典
本記事は、OpenAIが公開するChatGPT公式リリースノートにもとづいています。カスタム指示の文字数上限やデスクトップアプリの刷新内容など、一次情報は下記の公式ページでご確認ください。
- ChatGPT 公式リリースノート: https://help.openai.com/en/articles/6825453-chatgpt-release-notes
対象プランの詳細や今後の提供範囲の変更など、本記事で断定を避けた点は公式の記載が最新です。
まとめ:共通条件を短く保存し、結果を確かめる
カスタム指示はFree・Goで1,500文字、対象の上位プランで5,000文字です。上限まで埋める必要はありません。共通の書き方と不明情報の扱いを短く保存し、個別の価格・在庫・納期はその都度の資料で伝え、同じ依頼で設定前後を比較してください。
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参考資料・出典
製品の機能・仕様や外部の発表は、以下の資料を参照しています。PLaiの運用例・実績と、公式の説明を分けてご覧ください。
- OpenAI公式:ChatGPTリリースノート
2026年7月9日のWork発表・7月15日のカスタム指示上限拡張・7月16日の画面更新
確認日: - OpenAI公式ドキュメント:ChatGPTのカスタマイズ
カスタム指示とメモリの利用方法
確認日:







