ChatGPTに録音ファイルを添付し、文字起こしや議事録の下書きを依頼できるようになりました。対象は有料プラン・ワークスペースです。会議録として使うときは、読みやすさに加え、発言者、決定事項、期限が原音と一致するかを確認します。

音声アップロードでできることと対象プラン

OpenAIは2026年10月6日のリリースノートで音声アップロードを案内しました。既存の録音を会話に添付し、文字起こし、要約、内容についての質問などに利用できます。リアルタイムに話しかける音声会話とは、入力の方法が異なります。

公式ヘルプによると、有料のChatGPTサブスクリプションとEnterpriseを含むワークスペースが対象で、Freeでは利用できません。ワークスペース設定、地域、クライアントの版、選んだモデルでも利用可否が変わる場合があります。音声アップロードの公式説明

公式素材について

2026年10月8日の確認時点で、この機能の専用動画・操作画像は参照した公式発表とヘルプに掲載されていません。以下は公式条件に基づく手順と、編集部が設計した依頼例です。別の音声機能の映像を、この機能の実演として掲載していません。

対応ファイル形式とサイズ上限

確認項目公式に案内されている条件
主な音声形式WAV、MP3/MPEG、OGG/OGA、PCM、FLAC、AAC、M4A
MP4・WebM音声のみのファイルが対象。動画として識別されるファイルは非対応
音声ファイルの上限512MB
長い録音処理はベストエフォート。長時間の録音はタイムアウトする場合がある

拡張子が同じでも、ファイルの中身が違う場合があります。会議システムから書き出したMP4に映像が含まれているなら、この音声アップロードの条件に合うか確認が必要です。拡張子だけを変更しても、ファイル形式を変換したことにはなりません。

また、512MBはファイルサイズの上限であり、「何時間でも最後まで処理できる」という意味ではありません。初回は短い録音で、添付、応答、確認の流れを試すと、問題の発生箇所を切り分けやすくなります。

手順1:録音と、確認に必要な前提を用意する

まず、アップロードしてよい録音かを社内の取り扱いに沿って確認します。録音への同意と、外部サービスに渡す許可は同じとは限りません。対象の会議、参加者の範囲、含まれる情報を整理してから準備します。

依頼時に添える前提は、会議日、目的、分かっている参加者、用語の表記などです。ただし参加者一覧を渡しても、声と人物が正しく対応することを保証するものではありません。「この発言はこの人のはず」と推測させず、識別できない話者は不明のまま残すよう依頼します。

  • 録音を区切った場合は、元の開始位置と対象範囲を記録する。
  • 固有名詞は、確認済みの表記だけを用語集として添える。
  • 会議後に決まった事項は、録音の内容と混ぜず別資料にする。
  • 音声が欠けている箇所や雑音が多い箇所を分かる範囲でメモする。

手順2:音声を添付し、出力の完成形を指定する

ChatGPTの会話へ対応ファイルを添付し、何を取り出すか依頼します。最初から「完璧な議事録にして」とまとめて頼むより、決定、提案、タスク、不明点を分けて指定すると、人が確認すべき場所が見えます。

確認用の議事録を作る依頼文
添付した録音から、確認用の議事録を作ってください。
会議日:2026年10月8日
目的:商品ページの更新方針を決める

次の順序で整理してください。
1. 決定事項(提案の段階と区別)
2. タスク表:内容/担当/期限/根拠の発言
3. 未決事項
4. 原音を聞き直す必要がある箇所

担当や期限が明言されていない場合は「未定」としてください。
話者を識別できない場合は推測で人名を付けないでください。
金額・日付・固有名詞で自信がない箇所を明示してください。
位置を特定できる場合は時刻を示し、特定できない場合はそう書いてください。
録音にない内容を補わないでください。

これは編集部作成の入力例です。特定の音声で精度を検証したプロンプトではありません。出力された時刻も正しいとは限らないため、原音を探すための補助情報として扱います。

手順3:読みやすさより先に、4項目を原音で確認する

公式ヘルプは、文字起こしに誤りが含まれることや、話者識別が不確かな場合があることを説明しています。仕事の約束に関わる箇所から確認すると、要約の修正を実務上の重要度に沿って進められます。

確認項目起き得る取り違え確認の例
決定か提案か「変更したい」が決定事項になる合意した発言があるかを聞く
担当者発言した人が担当にされる誰が引き受けたかを確認
期限・金額似た音や省略表現を取り違える数字と単位を原音・資料で照合
未決事項答えのない質問が結論で埋まる保留のまま残っているかを見る

たとえば架空の会議で「画像は来週までに変えたいが、担当は後で決める」と話していたら、担当者を自動で割り当ててはいけません。「来週」を日付へ置き換える場合も、会議日と意図を確認します。後から人が確定した内容は、「会議後の追記」として残すと録音の事実と混ざりません。

Codex・Obsidianへ渡すときは、確認状態も残す

音声を要約して終えるのではなく、確認済みのメモを次の仕事へ渡す方法も考えられます。ここからは編集部の運用提案です。ChatGPTが自動的にObsidianへ同期する機能として説明しているものではありません。

確認待ちの議事録テンプレート
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meeting_date: 2026-10-08
status: draft
source: recording-2026-10-08
reviewed_by: 未確認
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# 商品ページ更新会議
## 決定事項
## タスク
| 内容 | 担当 | 期限 | 確認状態 |
| --- | --- | --- | --- |
## 未決事項
## 原音の再確認が必要な箇所

このメモを保存してCodexに整理を依頼する場合は、「draftは未確認」「担当を推測で埋めない」「原音未確認の内容を確定事項へ移さない」というルールを一緒に渡します。毎回同じ形式へ整えるならSkills、ノートの置き場所と更新方針はObsidianとCodexの連携ガイドを参考にしてください。

アップロードできない・途中で止まる場合

何度も同じファイルを送る前に、対象プラン、形式、中身、長さの順で確認します。公式ヘルプでは、失敗したアップロードも回数制限に数えられる場合があると案内しています。

  1. ログイン中のアカウントと有料プランを確認する。
  2. 録音が再生でき、音声ストリームを含むか確認する。
  3. MP4・WebMの場合は動画ファイルになっていないか確認する。
  4. 短いサンプルでは動くか試し、長さに依存する問題か分ける。
  5. 長い音声を区切る場合は、順番と元の時刻を記録する。
  6. 障害情報や管理者の設定を確認する。

区切った音声を後でまとめるときは、同じ発言の重複や、前後関係の欠落に注意します。各区間の下書きを保存し、最後に決定事項と未決事項の整合を確認する手順が考えられます。

聞き間違いを見つける、架空の会議例

次の発言は、確認方法を説明するために編集部が作成した文字の教材です。実際の録音を文字起こしした結果ではありません。下書きの表現が自然でも、意味が変わっていないかを見る練習に使えます。

元の発言例危険なまとめ方確認後の書き方
「来月から値上げできないか検討したい」来月から値上げする値上げは検討案。実施は未決
「佐藤さんにお願いできるか確認します」担当は佐藤佐藤への依頼可否を確認。担当は未確定
「15日ではなく、16日までです」期限は15日訂正後の16日を記載し、対象月も確認
「予算は50、いや15万円です」予算は50万円訂正を原音で確認し、15万円と記載
「その件は次の会議で決めましょう」今回の決定事項に追加次回の判断事項として残す

特に訂正や否定を含む発言は、単語が認識できていても要約で関係が変わることがあります。金額・期限・担当については、単語単位ではなく、前後の発言まで聞き直してください。

長い録音を分割したときの管理例

録音を分ける場合は、音声の順番だけでなく、元録音の開始位置を残します。以下は分割管理の例です。最適な区間長を保証するものではなく、録音内容や利用環境に合わせて調整します。

元録音:meeting-2026-10-08
part-01:元録音の00:00〜10:00
part-02:元録音の10:00〜20:00
part-03:元録音の20:00〜終了

各区間の記録:
- 対象範囲
- 決定事項と提案
- 担当・期限・数字の要確認箇所
- 前の区間を参照しないと分からない発言
- 原音確認の状態

part-02内の「02:30」という位置が正確に示されているなら、元録音では12:30に対応します。ただし、AIが返す時刻自体に誤りがある場合は、足し算で正確になるわけではありません。位置は原音を探す手掛かりとして使います。

最後に区間の要約を結合するときは、前半の提案が後半で取り消されていないか、担当・期限が修正されていないかを確認します。区間ごとの「決定事項」を単純に足すだけでは、最終的な合意を取り違えることがあります。

共有前に、確認済みと未確認を見分けられる状態へ

人が原音を確認した部分と、AIの下書きのままの部分を分けます。「確認済み」と記載する場合は、誰が・どの範囲を・いつ確認したかを残してください。全編を聞いていないのに、文書全体を原音確認済みにしないことが大切です。

会議後に担当者が期限を決めた場合は、録音から抽出した内容に混ぜず、追記日時と決定者を記載します。こうすれば、議事録を次の業務へ渡したときも、その情報が会議中の発言か後日の更新かをたどれます。

よくある質問

議事録をそのまま関係者へ送ってよいですか?

初回の出力は下書きとして扱い、重要な発言を原音と照合してから共有します。人名、数字、期限が関わる場合は、読みやすく整っていることだけを合格条件にしないようにします。

会社の録音の保存や学習利用はどう確認しますか?

利用中のサービスとワークスペースの設定に合わせて、保存期間の説明とデータコントロールを確認します。会社の記録を扱う前に、保存先、利用者、削除の担当を決めておくと、試用後の管理まで追いやすくなります。