学生コミュニティの活動レポート
Gensparkで未来の東京を描く 学生イベント開催レポート
AirCleとNeurabitが開催した RE:TOKYO powered by Genspark。リサーチから画像生成、チームでの発表まで、学生がAIを使って自分たちのアイデアを形にする体験を紹介します。

2025年11月27日、学生AIコミュニティのAirCleとNeurabitは「Re:Tokyo – powered by Genspark」を開催しました。Gensparkが協賛した学生向け対面イベントです。会場は東京・赤坂のInnoCom Square。大学生・大学院生を対象に、Gensparkを実際に使いながら、未来の都市について考えるワークショップを行いました。
テーマは「2050年の東京をデザインしよう」。いまの都市が抱える課題を調べ、解決のアイデアを話し合い、画像や発表にまとめるプログラムです。学生が自分で問いを立て、AIが返す情報を手がかりに考えを進めることを目指しました。
この記事では、開催時のプログラムと企画の考え方を振り返ります。後半では、この経験をもとにAirCleが次回取り組みたい内容も紹介します。学生との接点をつくりたい企業や、AIを使うイベントを企画する学生コミュニティの参考になれば幸いです。
Genspark学生イベント RE:TOKYOの開催概要
- 開催日
- 2025年11月27日 木曜日
- 時間
- 16時30分〜19時
- 会場
- InnoCom Square 積水ハウス イノベーションスクエア
東京都港区赤坂2丁目4-6 赤坂グリーンクロス23階 - 対象
- 大学生・大学院生。専攻を問わず、AI初心者も参加できる企画
- 主催
- AirCle × Neurabit
- 協賛
- Genspark
- ワークショップのテーマ
- 2050年の東京をデザインしよう
当日は、Gensparkの紹介、ワークショップ、プレゼンテーション、審査・表彰を組み合わせました。Gensparkの社員やアンバサダーが関わる機会を設け、学生がサービスを知るだけでなく、自分の手で試せる場として企画しています。
開催時には、事前登録者向けに2,500クレジットの提供を案内しました。参加費を無料とし、操作を試すための機会も用意することで、初めてGensparkに触れる学生が参加しやすい条件を整えました。これらは今回のイベントに向けた特典であり、今後の開催条件とは別です。
Gensparkを学生が自分のテーマで使う場へ
生成AIについて知る機会が増えても、実際に何を頼めばよいかは、触ってみないと分かりにくいものです。検索、文章作成、画像生成といった機能を一通り見ても、自分の学びや活動とのつながりが見つからなければ、次に使う場面を思い浮かべにくくなります。
RE:TOKYOでは、その最初の題材として「未来の東京」を選びました。日々の移動、街の混雑、公園や商業施設の使いやすさなど、都市には学生自身の経験から考えられる問いがあります。専攻やAIの利用経験が違っていても、それぞれが気づいたことを議論に持ち込めます。
身近な課題を出発点にすれば、AIに尋ねたいことも具体的になります。どんな困りごとがあるのか。誰が影響を受けるのか。いま行われている対策には何があるのか。こうした問いを順番に考え、その都度Gensparkを使う構成にしました。
企画の中心に置いたのは、一つのテーマについて考えを深め、最後に人へ伝えるまでの体験です。機能の説明と作業時間をつなげることで、参加者が紹介を聞いた直後に、自分たちのテーマで操作を試せるようにしています。
Gensparkで考える 2050年の東京
「2050年」という時間軸には、現在の制約を踏まえつつ、少し先の可能性まで想像できる余地があります。都市の未来を考えるうえでは、便利さだけでなく、そこで暮らす人の生活や、異なる立場の人が共に利用できるかという視点も欠かせません。
開催時の案内では、交通、公園、商業、水族館、地域連携などを、考える対象の例として挙げました。これは実際の発表作品の一覧ではなく、学生がテーマを選ぶための入口です。どの題材でも、現在の課題から未来の解決策へ進むという流れは共通しています。
たとえば交通を題材にするなら、どの場所で、どんな人が、いつ困るのかを整理できます。公園では、利用する人の年齢や時間帯に合わせた空間づくりが必要です。こうした問いの立て方を知ると、未来の街のイメージにも、誰のための工夫なのかという説明が加わります。
未来の街を考える作業では、調べた事実と、自分たちが提案する構想を分けることも大切です。AIが示した情報をそのまま未来の予測として扱うのではなく、何を根拠に、どのような可能性を提案するのかを言葉にする。その過程まで含めて、学生がAIと一緒に考える題材にしました。
Gensparkの紹介から発表までのプログラム
開催時に案内したプログラムは、オープニングから表彰まで約2時間半です。説明を聞く時間に加え、チームで手を動かす時間と、考えたことを発表する時間を確保しました。以下は告知時の予定時刻に基づく構成です。
- 16時30分〜 オープニング
主催者の挨拶とGensparkの紹介。イベントの目的と、これから取り組むテーマを共有。 - 16時45分〜 Genspark Special Talk
当時のアップデートや活用方法を紹介。ユーザーの視点からの解説と、公式メンバーによる補足を組み合わせる構成。 - 17時05分〜 ワークショップ
都市課題を調べ、2050年の解決策を議論。画像生成も使いながら、チームの構想を発表にまとめる60分。 - 18時05分〜 プレゼンテーションと審査
チームのアイデアを共有。告知では、予選を経て選ばれた3チームが最終発表へ進む形式を案内。 - 18時40分〜 表彰とクロージング
表彰、特典の授与、集合写真を予定した締めくくり。
この順番には、同じサービスの説明を聞いたうえで、それぞれのチームが異なる問いを試せるという特徴があります。発表までを一つの区切りにすると、調べたことを選び直し、相手に伝わる形にまとめる作業も必要になります。
Gensparkで調べる前に 問いを具体的にする
ワークショップの最初の工程は、現在の都市課題をGensparkでリサーチすることです。調査の対象が広いままだと、集まる情報も広くなります。街全体を一度に変えようとするより、場所や利用者、困りごとの場面を決めると、チームで検討する材料を集めやすくなります。
たとえば「東京の交通を良くしたい」という考えがあるなら、観光客の移動、学生の通学、高齢者の外出など、対象を絞ることができます。これは記事上で挙げる考え方の例であり、当日の特定チームの発言や成果を再現したものではありません。
調べる段階と、解決策を考える段階では、AIに求めるものも変わります。前者では現状を理解するための情報が必要です。後者では、集めた材料から複数の案を出し、実現したい体験に合うものを選ぶ作業が中心になります。この違いを意識すると、AIへの依頼も具体的になります。
また、都市の課題には、数字の集計期間や対象地域によって見え方が変わるものがあります。説得力のある提案にするには、AIの回答に出てきた情報の元資料や発表時期を確かめることが大切です。AIから得た材料をチームで読み直す過程も、学びの一部として考えられます。
学生がAIを使うイベントでは、操作方法だけでなく、どこまでが調査結果で、どこからが自分たちの解釈なのかを整理する機会を設けることが大切です。RE:TOKYOのリサーチと議論を組み合わせた構成は、その練習の場にもなる設計でした。
Gensparkの画像生成で構想を共有する
開催プログラムには、未来都市の構想を画像生成でビジュアル化する工程を入れました。街や空間のアイデアは、言葉だけで説明すると、人によって思い浮かべる姿が変わります。画像があると、その違いを見ながらチームで話を進められます。
広い歩道とはどのくらいの広さか。緑の多い街で人はどのように過ごすのか。商業施設と公園はどんな距離にあるのか。画像を見て初めて、まだ決めていなかった条件に気づく場合があります。ビジュアル化は、完成形を見せるだけでなく、構想を見直すためにも使えます。
生成された画像をもとに、チームが大切にしたい要素を確かめ、説明を加えたり、条件を変えて試したりする。こうした使い方なら、絵を描く経験に差があっても、同じ画像を見ながら議論できます。AIが出したものに対して、自分たちが何を残し、何を変えるかを考えることが中心になります。
一方で、未来都市の画像は設計の実現可能性を証明するものではありません。安全性や費用、建物の構造、制度上の条件などは、別途検討が必要です。今回の題材では、学生がアイデアを伝えるためのイメージとして、画像生成を組み込んでいます。
Gensparkで作ったものを 自分たちの言葉で伝える
ワークショップの最後には、チームの構想を発表する場を設けました。告知時に示した評価の観点は、独創性、Gensparkの活用度、プレゼンテーションの品質、チームワークです。見た目だけで決めず、考え方や協働の過程も含めて捉える構成でした。
人へ説明する段階では、どんな課題に取り組んだのか、なぜその案を選んだのか、Gensparkをどこで使ったのかを整理する必要があります。調べた情報や生成画像があっても、それらのつながりを説明するのは発表する側です。
短い時間で提案を伝えるには、材料を増やすだけでは足りません。聞き手にとって必要な情報を選び、順番を決め、伝えたいことを絞る作業が必要になります。AIを使った制作に発表を組み合わせることで、何をつくるかと、どう届けるかを一緒に考えられます。
公式メンバーやアンバサダーとの接点を設けたことも、このイベントの特徴です。学生が使い手としてサービスに触れ、その活用を人に伝える機会をつくりました。今後は、完成した作品に加えて、試したことや途中で変えた点も共有できると、参加者同士の学びをさらに深められると考えています。
学生コミュニティと企業が一緒につくる学び
RE:TOKYOは、AirCleとNeurabitという学生コミュニティが主催し、Gensparkが協賛する形で実施しました。学生向けの題材や参加のきっかけを考えるコミュニティと、サービスに関する知見を持つ企業が関わることで、実際に試せる企画へつなげています。
学生コミュニティには、普段の活動を通じて、参加者がどんなことに関心を持ち、どこでつまずきやすいかに触れられる機会があります。企業側の紹介したい機能と、学生が取り組みたい問いをすり合わせることが、イベントの内容を考える出発点になります。
対面の場では、同じテーマに取り組む人の考えを聞き、自分とは違う着眼点に触れられます。AIを使った結果も、問いの立て方や選ぶ情報によって変わります。チームでの制作と発表を組み合わせることで、その違いを共有する機会を設けました。
AirCleの活動は、現在、株式会社PLaiのAIイベント事業でも紹介しています。このイベントは、現在PLaiの代表を務める市岡が、AirCleとして主催した取り組みです。共催先による振り返りは、Neurabitの開催レポートでも読むことができます。
Gensparkと次に取り組みたい学生イベント
AirCleは、今回の経験を踏まえ、今後もGensparkと一緒に学生向けの体験の場をつくりたいと考えています。ここからは次回に向けた主催者側の提案であり、開催やGensparkの協力が決定しているものではありません。
身近なテーマから 最初の成果物まで進める
次回の題材の候補は、大学生活、地域の魅力の発信、学生団体の企画などです。参加者自身が困っていることや実現したいことを持ち寄れれば、イベント後にも続けて試す理由が生まれます。対象者とテーマを絞り、限られた時間でどこまでつくるかを事前に決めたいと考えています。
初めて使う学生が 作業を始めやすくする
事前案内では、必要なアカウントや持ち物、当日の作業内容を簡潔に伝えます。当日は、短い共通のお題で操作に慣れてから、チームのテーマへ進む方法も候補です。利用できる機能やクレジットの条件は、開催時点の仕様を確認し、Genspark側と相談したうえで案内します。
完成したものと 試行錯誤を持ち帰れるようにする
発表では、完成した画像や資料に加えて、どのように問いを変えたか、どこで人が判断したかも共有できる形を考えています。作品の公開範囲は、参加者の意向を確認したうえで決める方針です。参加した人が後から試せるように、イベントの記録にヒントを残したいと考えています。
次回の開催にあたっては、テーマ、対象者、会場、サポート体制、広報、費用や特典の条件を事前にすり合わせます。開催後には参加状況や作品、参加者から得られた意見を確認し、次の企画へ反映する。そのような継続した取り組みを、学生コミュニティと企業で相談していきたいと考えています。
Gensparkとの体験を 次の挑戦につなげる
RE:TOKYOで企画したのは、調べる、話し合う、形にする、伝えるという一連の体験です。学生が自分でテーマを考え、その過程でGensparkを使うことで、AIを次にどこで活用できるかを考えるきっかけをつくりました。
一度のイベントで、すべての機能に慣れる必要はありません。自分の関心のあるテーマで一つ試し、誰かと共有し、また別の問いを考える。そうした機会を、これからも学生が参加しやすい形で増やしていきたいと考えています。
ご参加いただいた皆さま、Gensparkの皆さま、共催のNeurabit、会場と運営に関わってくださった皆さま、ありがとうございました。学生とのAIイベントやコミュニティ連携については、PLaiのイベント事業とRE:TOKYOの紹介をご覧ください。
開催情報:主催者の告知・提供資料に基づき作成。機能や特典、参加条件は2025年11月のイベントに関するものです。次回企画は提案段階です。
